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☆ファウストについて☆-2

​ファウストについて…続き
ファウストの心の動きを追う為にシーンを追ってみたらただの場面説明ばかりになっちゃったけど(^^;
書き直すのもアレなんで(笑)続けますm(__)m



​目の前に「極刑」を突き付けられ
死の覚悟を​した上で
命が亡くなる前に愛するマルガレーテと一日だけでも一緒に過ごさせて欲しい
そう願ったファウストに与えられた条件は
「妖怪女王ヘレネを連れ帰ってくれば叶えてやろう」というもので
万が一逃げ出したらお前の愛するマルガレーテの命はない
自らの娘を人質とするメネラス国王
命の水によって女性となりヘレネを捕えることに成功したファウストが願ったのはたった一つ
マルガレーテの命
「愛する女性と死ぬ前に一緒に過ごす」という自分の欲の為に旅に出たファウストが
女性としての心を得て自分の欲よりも愛する人の無事をただ願う

シャーマンやアバレ達の再訪問によってマルガレーテの無事は確認できたものの国が不安定な状況にあることを知る​ファウスト​
「あなたこそこの国の王にふさわしい」
自分に忠誠を誓うと言い、心から信じてくれている者たちがいる
自分が国王になればマルガレーテを守ることが出来るかもしれない
オフィストやリリスの力強い後押しの言葉
そしてメフィストとの契約の最後の願い
「私は国王になる」

男に戻って晴れてマルガレーテに会いに戻ったはずが国は混乱の最中で
ヴァレンティン王子やメネラス国王までもが自分を殺そうと向かって来る
どういうことだ!?
まさか、ヘレネの封印が解けた​のか​!?
これがヘレネの仕業だとしても愛するマルガレーテの父や兄と戦うなんてできない!
無数の妖怪や衛兵たちが容赦なく自分​に襲いかかる
​我が身​を守るために剣を振う
背後から襲ってきた何者かの剣を払い反射的に斬り付けたその時
「お父様​ー​っ!」
​…​!
今自分が斬ったのは…メネラス国王…?
「ファウスト様…これは…あなたが…?」
違う!違うんだマルガレーテ!信じてくれ!
瀕死の国王とマルガレーテをオフィストに託す
ヘレネ…
「許さんっ!」
シャーマンの魔法とリリスの魔術とヘレネの妖術が絡み合い
人間の剣の域を超えた戦いが繰り広げられる中
ヘレネの急所を突いた​かに見えた
シャーマンにヘレネの反撃…!
「シャーマン!!」
臨・兵・闘・者・皆・陣・烈・在・前!
リリスとファウストによる九字切りでヘレネを弱らせることが出来たが
共に戦​い、心から信頼し、いつしか大切な存在になっていたシャーマンが​犠牲になって​しまった

マルガレーテは無事なのだろうか…
ヴァレンティン​が剣を構えてやってくる
自分に​対する​憎しみを露わにするヴァレンティン
本気で殺すつもりだ
でも貴方は愛するマルガレーテの兄
戦うなんて出来ない!

何故だファウスト
お前が現れる前は幸せだった
マルガレーテは心を閉ざしたままだったがそれでもいい
ただそばに居られたのだ
兄妹としてでもあのままずっと穏やかに暮らしていけるはずだったのに…
お前と出逢ってマルガレーテは心を奪われてしまった
こんなに長い間一緒にいた私の手から一瞬で離れて行ってしまった
憎きファウスト…
お前にマルガレーテは渡さない
その為に
お前を殺す

ヴァレンティンと戦う事を躊躇しているファウストに訴えかけるオフィストの言葉
​「この男を殺さなければあなたが死ぬのです!」
ヴァレンティンを殺して自分が生きるか
殺さなければ殺される…
「あなたは生きるのです!生きて​この国の​王とな​らなければいけないのです!​それが願いのはず!​」
​ファウストに、生きていて欲しい
“友”として…​

「これは生きるか死ぬかの​戦い​だ」
​​
ガブリエルがオフィストに語ったこと、託したこと
オフィストがファウストと出逢い、困難を乗り越えてきた日々
今ファウストに出来ること
ファウストの為にしてやれること
ファウストに望むこと
ファウスト自身が望むこと

​「ここでもしお前が本当にヴァレンティンを心から憎んで殺めればもう後戻りは出来ない
だがオレは、お前の本当の心を信じてる
人間だけの、俺たちが決して持つことの出来ない大切なものを持っている
​​それは、愛
人と人が互いに想い、慈しむ心だ​」

“友”として、心からファウスト自身を想って紡いだ言葉たち
この時、もしかしたらもう二度とファウストと会えなくなることを覚悟していたのか…

​「​ファウスト、自分を信じろ
自分の道は自分で決めるんだ!​」

女性ファウストが心を決めるきっかけの一つとなったであろうシャーマンの言葉がオーバーラップする
「あなたの未来は、あなたがお決めになること」

​自分を信じて、未来を決める
「国王になる」
それが願い
目の前にいるのは、マルガレーテの兄
しかし
私欲に溺れてメネラス国王​を裏切り国を奪った男
​この男に国を任せるわけにはいかない
アバレたちは自分がこの国の王にふさわしいと言ってくれた​
​そして決意した
俺は生きて
国王になる
欲の亡者となったこの男
殺らなければ殺られる
選択肢は一つ

​ファウストの狂気
目的を果たす
ただそれだけ

そして我に返る
​​「オレは…こんな事は望んでなかった
もう何もかもおしまいだ​…​​」​
​ヴァレンティンを殺すつもりじゃなかったのに
マルガレーテになんて…​

​混乱を収めるために自らの命を犠牲にしたオフィストとガブリエル
遺されたオフィストの剣

「俺は、人間という“友”を手に入れた
ファウスト、お前は
喜びも悲しみも怒りも楽しみも分かち合える
最高の“友”だった」

その遺された剣を手に、想いを胸に、決意を改めるファウスト
「俺は、国王になる」​

​国王となり、マルガレーテを探し続けるファウスト
「もし再び巡り会えたなら、この命に代えても君への罪を償うよ」
“君への罪”​
​メネラス、ヴァレンティンをその手にかけてしまったこと
それと、ファウストの潜在意識の奥底にある妹・マリア(=生まれ変わったマルガレーテ)への罪にもかかっているのではないだろうか…

新国王・ファウストの元へ現れるメフィスト
​「民の喜ぶ顔が嬉しい」
と顔を輝かせるファウスト
新国王として豊かな国を建て直すことが出来た
しかし、その代償とするにはあまりにも多くの大切なものを失った
​メフィストに言われても尚マルガレーテに会いたいと素直に言えないファウスト
そこにあるのはマルガレーテに対する罪悪感か…
​アマルと再会し、ラナンキュラスの花束を手にマルガレーテに会いに行こうと決意

​ずっと探していた、会いたかった​マルガレーテ
「僕だよ、ファウストだよ」
迎えに来た自分を見て喜んでくれると思っていた、のに
「…人殺し!」
​マルガレーテ、何て?​
​「君の好きな、ラナンキュラスだよ」
そう、マリアも好きだったんだ
この花を見て笑顔になる君が好きだったんだ
「…違う!」
どうしてなんだマルガレーテ!
僕がわからないのか?
あんなに愛し合ったじゃないか
「お父様を殺して、あなたが国王になったのでしょう」​
​それは…違うんだ…
僕の意志じゃない!
いや…仕方なかったんだ
殺したくなんかなかった…
本当の俺は人殺しなんかじゃない
わかってくれマルガレーテ!​
​「もう…人を殺めるのは私で最後にしてください」​
​何を言ってるんだマルガレーテ
もう大丈夫だよ
一緒に
穏やかに幸せに暮らそう…
…!
マルガレーテ!何を!?
「来ないで!」
​何をしているんだ!
マルガレーテ!君の命を取るつもりはない!
どうして?
どうしてわかってくれないんだ
一緒に行こう!
​君を助けたいんだ

メフィスト!
お前なら救えるだろう
助けてくれ
今までだってたくさん願いをかなえてくれたじゃないか!
​邪魔をするな
せめて、行かせてくれ!
俺はこの命に代えてもマルガレーテを救わなくてはならないんだ!

​自らの意志で
​​マルガレーテを追って炎の中に飛び込んだファウスト
マルガレーテを見つける事は出来なかったけれど
自分に出来る限りの事はやった
一度は終わろうとしていたこの命
メフィストに救われて新しい未来をもらい
二度目の人生を精一杯生きた
​運命の女性と出逢い
お互いの想いを通わせ合う事が出来て
自分を慕ってくれる仲間と共に旅をし​
人生で初めての“友”を得て
一国の王として民に感謝された
​愛するマルガレーテ​
​生涯共に添い遂げることは出来なかったけれど
君のために生きたこの人生に​悔いはない
満足している
​メフィスト…
お前のおかげだ
一度目の人生で気づかなかった大切な事
全てお前に教えてもらった​
​感謝している​
​お前は悪魔なんかじゃない​
​さぁ
約束通り
俺の魂を
受け取ってくれ​
​ありがとう…​

​遠のく意識の中
メフィストの声が聞こえる
「人間こそが素晴らしい」

俺はどれだけ眠っていたのだろう…
目を覚ますとそこにあったのは
ラナンキュラス
大好きだったマリア
​愛していたマルガレーテ
​まばゆい光に包まれて
ここは…
オフィスト…!
マルガレーテ…ラナンキュラス…やっと渡せたね
アバレもカスメもオサエも
メネラス国王
ヴァレンティン王子
アマル、オークラン大臣、ロビン隊長​
みんな、みんな、僕の人生を彩ってくれた人たち
あぁ、ここは天国なのかな
スバラシイ人生だった
ありがとう




と…
勝手にファウスト目線で失礼しましたm(__)m
この舞台ほど「行間を読む」事に頭を悩ませたのはないくらい、いっぱい考えました。
お友達と意見交換して、調べものして、自分自身が一番納得できる解釈にたどり着こうと半ば強引にキャラクターの気持ちを作ったりして(^^;
特にヴァレンティンお兄ちゃんを手にかけるファウストの気持ちに一番苦悩して。
「愛」についてオフィストに説かれた直後の「覚醒」とも言える表情の変化に、
今の話を聞いてどうしてそうなるの?と思いながらも舞台中はその狂気のファウストのオーラ、表情、迫力にやられて理由づけとかどうでもよくなっちゃってたんだけど(笑)
やっぱり納得したくて強引に理由づけた結果がこれでした。
後のメフィストの台詞にある「心の闇に勝ったのだ」あたりもこの辺に絡んでくるのかな、とも。

​とりあえず”キャラクター別考察編”​はこれで一区切り☆(そんなカテゴリだった?(笑))
ファウストについてはまだまだ書きたい題材がいっぱいあって、実現させたいのが

1.大阪アフタートーク 7/25 マチネ、ソワレ
​2.面白かったアドリブ​編
​3.ファウスト~最後の聖戦~ ブログ上公演(何それw)

​3.について
今回再演にあたって、初演の​ファウストの流れについてはだいたい頭の中で上演できるくらいには記憶してたつもりだけど(笑)、それでも忘れちゃってる箇所は多々あり(人間は忘却する生き物だからねーw)
自分のブログ見たらなにかヒントがあるかもしれない☆と読み返してみたら見事に大事なことが何も書かれてない(^▽^;
何のためのブログだよー!と過去の自分を叱咤したくなったので、今回こそは記憶にある内にちゃんと残したいと思う所存でございます(笑)
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